【実録】AI副業の敗北者:約7万円を課金して、月531円しか稼げなかった私が気づいたこと

仕事・経営

SNSやYouTubeを見ていると、
「AIを使って副業で月5万円!」
「プログラミング未経験でもAIでアプリを作って半不労所得!」
みたいな発信を本当によく見かけますよね。

正直に白状します。
私はその夢に全力で乗っかり、そして見事に完全敗北しました。

2026年が始まってから、「今年こそはAI副業で成果を出すぞ!」と意気込んで約8ヶ月。
ツールの年間契約や資材費などで、財布から出ていったお金は約7万円。
それに対して、得られた収益は最高で「月531円」でした。

「いやいや、やり方が悪かっただけでしょ?」と思われるかもしれません。
でも、物販、ブログ、ショート動画、そしてアプリ開発まで、
いわゆる王道のAI副業をひと通り自分の手で泥臭くやりきった結果がこれです。

どこでボタンを掛け違えてしまったのか。
私が撃沈してきた4つの挑戦とリアルな数字を、
包み隠さず記録として残しておこうと思います。
これから「AIで稼ぐぞ!」とワクワクしている誰かの、
冷静なブレーキになれば幸いです。

1. 私が全滅させてきた、4つの挑戦の記録

最初はとにかく
「AIってすごい!今までスキルの壁で作れなかったものが何でも作れる!」
という無敵感からスタートしました。

① 生成画像で作った、幼児向け知育マグネット(売上:0円)

最初に取り組んだのは、3歳の息子に曜日感覚を身につけてほしくて作った「曜日の知育マグネット」でした。 ChatGPTの画像生成で月曜から日曜までのイラストを作ってもらい、100均の印刷用マグネットシートに刷ってみたら、想像以上にいい出来栄えだったんです。

「これ、他の親御さんも欲しいんじゃないかな?」 そう思って、Creemaやminneといったハンドメイド通販サイトに出品してみました。ダウンロード版だけでなく、現物を印刷して送る物販にも広げて、1月から12月までの月別テーマシートなんかも作ってみました。

結果は、売上0円。 1月下旬に出品してから今まで、1件も売れませんでした。 SNSで激しく宣伝しなかったのもありますが、そもそもハンドメイド市場って似たような可愛いデザインで溢れかえっているんですよね。そこに「AIで作った無難に整ったデザイン」をただ置いたところで、誰も選んでくれませんでした。

② 声を吹き込むだけのAIブログ量産(収益:0円)

次に目をつけたのが、ブログ記事の自動生成です。 スマホのボイスレコーダーに向かって、自分が喋りたいことを適当に話す。その音声をGeminiやChatGPTに文字起こしさせて、ブログ記事として整えてもらうという手法です。

「文章力がなくても、AIの力で圧倒的な数を投稿すれば、どれか当たるんじゃないか?」 そんな甘い考えで量産してみました。

結果は、1日のPVが数件〜数十件。収益はもちろん0円です。 Googleアドセンスの審査すら通らずに放置することになりました。今は誰でもAIで「当たり障りのない綺麗なまとめ記事」を秒で作れる時代です。検索エンジンのアルゴリズムも賢いので、中身の薄い量産記事なんて見向きもしてくれませんでした。

③ TikTokショート動画の投稿(収益:0円で撤退)

「子どもからの『なんで?』っていう質問に、AIが子どもの好奇心を育てる面白い回答をする」 というテーマで台本をAIに作らせて、毎日1本ペースでショート動画を投稿してみました。

実はこれ、最初の2週間くらいはすごく手応えがあったんです。1本の動画で数百〜1,000回再生くらい回って、フォロワーも順調に100人を突破。1日に何人もフォローしてくれる日があって、「これはいけるかも!」とテンションが上がっていました。

でも、3週目に入った瞬間、世界が一変します。

最初は1,000再生を超えていたのに、3週目からピタリと止まったTikTokのアナリティクス

どれだけ投稿しても、再生数が「数十回」、ひどい時は「数回」でピタッと止まるようになったんです。 おそらくTikTokのアルゴリズムに「あ、これはAIで作った量産動画だな」と判断されて、おすすめ枠から弾かれてしまったんだと思います。収益化までの距離があまりにも遠いと悟って、ここで撤退しました。

④ そしてアプリ開発へ(最高月収:531円)

最後に挑戦したのがアプリ開発でした。学生時代に少しプログラミングをやっていた経験があったので、「Cursor」というAIエディタを使ってみたんです。

この時は本当に感動しました。「何でも作れるじゃん!」と。 過去なら数ヶ月かかっていた作業が、AIに指示を出すだけで数日でアプリの形になってしまう。

そこで、昔草野球をやっていた頃に作ったスコア記録アプリをリメイクした「バトログ」というアプリを作りました。さらに、ネット上に公開されている過去問を読み込ませた「国家資格の対策アプリ」を6本、合計7本のアプリを一気にリリースしたんです。

AdMobの管理画面です。先月の確定が531円、昨日は15円、今日は3円…

結果は、最高で月531円でした。 内訳は、運行管理者試験の直前にちょっとだけ広告収入が跳ねたのと、800円の広告非表示オプションが1件だけ売れた(利益約500円)ことによるものです。 試験が終わった瞬間、利用者は一気に減ってアンインストールが増えました。他のマイナーな資格アプリに至っては、ダウンロード数が一桁のまま完全に沈黙しています。

2. 8ヶ月間のリアルな決算書

この8ヶ月間で、私の財布から出ていったお金を計算してみました。

・Gemini Advanced(年間契約):34,800円 ・Cursor Pro(年間契約):192ドル(約28,000円) ・物販の材料費(マグネットシートやインク代):数千円 ・合計:約65,000円〜70,000円

これに対して、手元に残った確定収益は、アプリ広告と1件の買い切りを合わせて累計で千数百円。 一番稼げた月でも531円です。

管理画面で「月500円」という数字を見たとき、最初の本音としては「やっと0円を脱出できた!」という嬉しさは確かにありました。 でも、それと同時にすごく冷めた感情が湧いてきたんです。

「あ、これ以上同じやり方でアプリを増やしても、絶対に伸びないな」って。

AIに「この資格アプリを作ったらどれくらい稼げますか?」と相談すると、すごく優しく「月1万〜数万円の需要が見込めますよ!」なんて背中を押してくれていました。でも現実は、試験が終われば即ポイ捨て。月数百円をキープすることすら難しいのがリアルでした。

3. 身をもって学んだ、痛すぎる教訓

何ヶ月も手を動かして、お金も使って、全部撃沈して。 そこでようやく気づいたことがあります。

みんな同じ武器を持っていて、同じレベルのものが作れちゃう

CursorやChatGPTを使えば、専門知識がなくてもそれっぽいアプリや記事があっという間に作れます。 でもそれって、「世界中の何万人ものライバルたちも、まったく同じクオリティのものを秒速で作れるようになった」ということなんですよね。

「作れる」こと自体の価値は、もう完全にゼロになりました。 AIに「何かいいアイデア出して」と聞くプロンプトすら、みんな同じことをやっています。だから世の中には、似たようなアプリ、似たような記事、似たような動画が溢れかえって、プラットフォーム側から「低品質な量産ゴミ」としてまとめて弾かれてしまうんです。

「作る力」よりも「本当に困っていることを見つける力」

昔は、「アプリが作れる」「記事が書ける」というスキルそのものに価値がありました。 でも今は、作る作業なんてAIが月数千円でやってくれます。

今、本当に求められているのは、「誰が、どんなことに本気で困っていて、何にお金を払ってでも解決したいと思っているのか?」 を見つけ出す力だけなんです。

私が作った資格アプリは、「ネットに過去問が転がってたから、とりあえずアプリに詰めてみた」という浅い思いつきでした。だから誰の心にも刺さらなかったんです。

でも、そんな中で唯一、じわじわとユーザーが増えて使われ続けているアプリがあります。草野球の成績管理アプリ「バトログ」です。

このアプリだけが生き残っている理由は、すごくシンプルでした。 私自身が昔からずっと草野球をやっていて、「試合の後にこういうスタッツが見たい」「打席ごとの結果をこうやって残したい」という、現場の生々しいこだわり(一次情報)が最初から詰まっていたからです。

「手軽に作れそうだから作る」ものは、1円にもなりません。 「自分自身が本気で面倒くさいと思っていること」や「現場でみんなが困っていること」から始めないと、AIをいくら速く動かしても空振りを続けるだけなんだと痛感しました。

4. おわりに:AI副業という甘い夢から覚めて

これからも「AIで簡単に稼げる!」という話はネット上にたくさん流れてくると思います。 でも、その大半は「AIで簡単に作れるようになった気になっている人」をターゲットにしたビジネスです。

もしこれからAIを使って何かを始めようとしているなら、作業を始める前に一歩立ち止まって考えてみてください。

・その悩みって、本当にお金を払ってでも解決したいこと? ・Googleスプレッドシートや無料のメモ帳で十分だったりしない? ・自分自身のリアルな体験やこだわりが、ちゃんと入っている?

作るのが簡単になった時代だからこそ、「何を作るべきか」という最初の問いがすべてを決めます。

私は約7万円を課金して、月531円という現実を突きつけられて、ようやくそのスタートラインに立てました。過去の失敗は、この当たり前の事実に気づくための「ちょっと高めの授業料」だったと思うことにしています。

AIという便利な魔法の杖は、今や誰でも振ることができます。

でも、「誰のために、どこを狙って振るべきか」が分かっている人しか、生き残れない時代なんだと思います。

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