零細企業の2代目として家業に入ると、
多くの人がまず「仕事の難しさ」や「責任の重さ」を想像すると思います。
しかし、私が最初に強く感じたのは、
”仕事以前の「疎外感」”でした。
この記事では、
家業に入った直後に感じた疎外感について、
実体験をもとに整理してみます。
※ 家業に入るまでの経緯については、
親記事「零細企業の2代目として家業に入ったとき、最初に感じた悩みと違和感」で詳しく書いています。
入社した瞬間に感じた「場違い感」
私が家業に入社した当時は27歳。
従業員の平均年齢は50歳を超えており、同世代は一人もいませんでした。
年齢が離れていること自体は、頭では理解していました。
それでも実際に現場に立つと、
自分だけが明らかに浮いている感覚がありました。
- 話題が合わない
- 仕事の進め方が違う
- 雑談に入れない
「歓迎されていない」というより、
どこに立てばいいのか分からない、
そんな感覚に近かったと思います。
「社長の息子」という立場が生む距離
疎外感を強めていた一番の要因は、
自分が「社長の息子」であるという事実でした。
自分から言わなくても、
立場は自然と周囲に伝わります。
- 甘えていると思われていないか
- 親の七光りだと思われていないか
そうした不安が常に頭にあり、
自分から距離を縮めにいくことができませんでした。
結果として、
自分で壁を作ってしまっていた部分もあったと、
今になって思います。
仕事ができないことより、下に見られる感覚がつらかった
家業の仕事は、前職とはまったく違いました。
現場に出て、体を動かす仕事も多く、
正直、最初はできないことばかりでした。
「そんなこともできないのか」
という言葉を向けられたこともあります。
悔しさはありましたが、
それ以上にきつかったのは、
下に見られていると感じる瞬間でした。
能力を否定されることより、
「最初から期待されていない」と感じる方が、
精神的にはこたえます。
疎外感の正体は「能力不足」ではなかった
しばらく経って気づいたのは、
疎外感の原因は
仕事ができないことそのものではない
ということでした。
むしろ、
- 年齢差
- 立場の特殊さ
- 自分自身の遠慮
これらが重なって、
居場所を見失っていたのだと思います。
仕事ができる・できない以前に、
関係性ができていなかった。
それが一番の原因でした。
少しずつ疎外感が薄れていった理由
疎外感が一気に消えた瞬間はありません。
ただ、少しずつ変わっていきました。
- 現場に出る時間が増えた
- できないことを隠さなくなった
- 任された仕事を投げ出さなかった
完璧ではありませんが、
「逃げない姿勢」だけは伝わっていたのだと思います。
いつの間にか、
周囲の見方が
「社長の息子」から
「一緒に働く人間」に変わっていきました。
同じように疎外感を感じている人へ
家業に入って疎外感を感じるのは、
決して珍しいことではありません。
むしろ、
真面目に向き合おうとしている証拠
だと思います。
もし今、同じように苦しんでいるなら、
無理に馴染もうとしなくていいと思います。
- できないことを認める
- 逃げない
- 続ける
それだけでも、
見え方は少しずつ変わります。

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