社内で
「昔はこうだった」
という話を聞く場面は、
家業や年功的な組織では珍しくありません。
二代目候補として働く中で、
私自身も、
過去のやり方と今のやり方の違いに
悩む場面が多くありました。
本記事では、
過去を否定せずに新しいやり方を広めていくために、
どのような考え方を大切にしていたかを
体験ベースで整理します。
「変えること」よりも「どう受け取られるか」
業務改善や新しい取り組みを考えるとき、
意識が向きやすいのは
「何を変えるか」という点です。
しかし実際には、
内容そのものよりも
どう受け取られるかが
大きな影響を与えると感じていました。
特に、
長く同じやり方で仕事をしてきた人にとって、
変化は
「否定」や「評価の否定」に
つながりやすいものです。
過去のやり方は「間違い」ではない
新しいやり方を考えるときでも、
過去のやり方が
間違っていたとは限りません。
むしろ、
当時の環境や条件の中で
最適だったからこそ
続いてきたものだと思います。
この前提を持たずに話をすると、
無意識のうちに
相手の努力や経験を
否定してしまうことになります。
否定しないというのは「黙る」ことではない
過去を否定しないという考え方は、
何も言わずに我慢することとは違います。
大切だと感じていたのは、
「どちらが正しいか」を
決めにいかない姿勢でした。
- 昔のやり方には意味があった
- 今のやり方にも意味があるかもしれない
こうした余地を残すことで、
話し合いの空気が
極端に硬くなることを避けられたように思います。
「効率」よりも「楽になる」という視点
新しいやり方を考えるとき、
効率やスピードを理由にすると、
反発が生まれやすい場面がありました。
一方で、
「皆さんが少し楽になるかもしれない」
という視点で考えると、
受け取られ方が変わることがあります。
これは説得の技術というより、
相手の立場に寄せて考える姿勢
だったと感じています。
全体を一気に変えようとしない
新しいやり方を
一気に全体へ広めようとすると、
どうしても
押し付けのように見えてしまいます。
当時は、
「まずは一部で自然に試されている状態」
を作ることが理想だと考えていました。
それは戦略というより、
組織の空気を考えた
一つの捉え方でした。
変革は「正しさ」よりも「納得感」
組織の中で変化が広がるかどうかは、
正しいかどうかよりも、
納得できるかどうかが
大きく影響します。
その納得感は、
理屈だけで生まれるものではなく、
過去の積み重ねを
どう扱っているかによって
左右されると感じていました。
まとめ
過去を否定せずに
新しいやり方を広めるというのは、
特別な技術ではありません。
- 過去の努力を尊重する
- 正解を決めつけない
- 相手の立場を想像する
こうした姿勢を持つことで、
変化に対する抵抗は
必要以上に大きくならないと感じています。
二代目候補や若手の立場では、
変えたい気持ちと
尊重したい気持ちの間で
揺れることも多いと思います。
その揺れ自体が、
組織を真剣に考えている証拠だと
捉えることができれば、
向き合い方も
少しずつ変わってくるのではないでしょうか。

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